今月のお話「日本の創世と神々」

古事記によると
この世が、まだ混沌としていた時代、その中から天と地が初めて別れた時に、現れなされたのは天之(あめの)御中主(みなかぬしの)神(かみ)、高(たか)御産(む)巣(す)日(ひの)神(かみ)、次に神産(かむむ)巣(す)日(ひの)神(かみ)の三柱(みはしら)の神でしたが、独身の神でそのままお姿を御隠しになりました。

その地は、まだ幼くて水に浮いた油の様でありましたが、そこから宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこじの)神(かみ)、天之(あめの)常(とこ)立(たちの)神(がみ)がやはり独身の神としてお現れになり、お姿を御隠しになったのです。

以上の五柱の神を別(こと)天(あま)つ神と言われます。

そして、次にお現れになったのが国之(くにの)常(とこ)立(たちの)神(がみ)、次に豊(とよ)雲(くも)野(のの)神(かみ)の二柱の神でありましたが、同じく独身の神としてお現れになり、お姿を御隠しになったのです。

次に男女でお現れになった神は、大地の神である宇比地邇(うひじにの)神(かみ)とその妻の順比智邇(すひちにの)神(かみ)、地が固まり生物が育成することが出来るようになったことを示す角杙(つのぐいの)神(かみ)とその妻の活杙(かつぐいの)神(かみ)、生命の宿り育つ居所を示す意富斗(おおと)能(の)地神(じのかみ)とその妻の大斗乃(おおとの)弁(べの)神(かみ)、面足るというといわれ今でいえばイケメンの於母陀流(おもだるの)神(かみ)と立派な女性としての妻の阿夜訶(あやか)志(し)古泥(こねの)神(かみ)、そして、日本版アダムとエバのお互いが愛し合う、人間の祖である伊耶那(いざな)岐(ぎの)神(かみ)とその妻の伊耶那(いざな)美(みの)神(かみ)の神でありました。

以上の神々は神代七代と言いわれ、これらの神々は大地を固め生き物、植物が育つように、そして人々が生まれるようにとお手配をされたのです。

次回は、伊耶那(いざな)岐(ぎの)神(かみ)とその妻の伊耶那(いざな)美(みの)神(かみ)のお話です。